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【シルバーウィークのお供に!】ニヤニヤ必須のラブコメ漫画「初恋ゾンビ」が現在無料公開中!

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連休を持て余している皆様に、超朗報です!


サンデーで大人気のラブコメ漫画、初恋ゾンビが再び無料公開されることになりましたよ!
※現在は完結しています


性別を偽った男装女子ヒロインの指宿くん、近くて遠い気になる幼なじみの江火野さん、自分の理想の女性像である初恋ゾンビのイヴ。
この3人のヒロインと主人公のタロウを中心に織り成すラブコメディーは、赤面シーン等ではもう悶絶必死です。
それだけではなく昨今のラブコメの主流には乗らず、誰と結ばれるか分からない緊張感に思わず言葉を忘れてしまうこともあります。


そんな初恋ゾンビ1巻~3巻が現在無料公開中だって!?
初恋ゾンビ1~3


いつ読むか。今で(ry

※全てが古い


というわけで今回は、連休中に読むべき初恋ゾンビの簡単な紹介記事です。

誰が選ばれるか分からない

このラブコメの面白いところは、誰が選ばれるか本当に分からない部分です。
現在の人気ラブコメ作品の多くは、主人公と正ヒロインの組み合わせが最初から明確にある印象です。
最終的なゴールが確約されているので、他のヒロインや男性キャラが二人にアプローチする展開でも、読者は安心して楽しむことができるというような。


そう、我々はいつしか安寧を求めてしまっているのだ……


初恋ゾンビはそうした安寧を求めた読者に、恋をすることのドキドキも切なさも忘れさせてくれない。
ラブコメ漫画なので、もちろんニヤニヤは随所でできる。
ヒロインが赤面しているシーンや、タロウへの好意を自覚していく姿なんかはもう、頬が幸せになっていく。


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世界一可愛い体育座り


幼なじみの江火野さんは、タロウへの恋心を作中で少しずつ育てていく。
近くて遠い「幼なじみの壁」がありながらも、勇気を振り絞って変わろうとする彼女の姿に、胸をキュンキュンさせてエビナーになってしまう読者も相当数出ています。
※エビナー:江火野さん推しの読者
ドキドキする自分の戸惑う姿も、今の感情を受け入れて一歩踏み出す姿も、全部可愛い。


一方、江火野さんとは対象的に、自分の恋心を表に出すことができていないのが指宿くん。
性別を偽っているというハンデに加え、タロウの側にいる初恋ゾンビ・イヴとの絡みもあり、タロウに思い出してもらうことで初めて好意も伝えられるような状況。
しかしこれが様々な事情からハードルが高く、イブスキーを焼きもちさせるのが指宿くんの恋。
※イブスキー:指宿くん推しの読者
切ないし、なかなか報われない。けれど一途にタロウを思う指宿くんは、抱きしめたいほど愛おしい。


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心の涙を、拭ってあげたい


そして切なさという意味では、指宿くん以上なのが初恋ゾンビのイヴ。
タロウに触れてもらえない、ほとんどのキャラから認識されていない。
タロウが指宿くんとの初恋を成就しても、江火野さんとの恋を成就しても、この世から消えてしまうという、自身のハッピーエンド以外は消えてしまう存在自体がもう切ない。


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悲劇じゃなくて、ハッピーエンドを


この3人のヒロインにタロウは様々な感情を持っていて、一筋縄ではいかない関係を気づいていく姿はもう、週刊で読んでるとドキドキしすぎて心臓が痛い(笑)
恋をすることのキレイな部分も、そうでない部分も、この作品は思い出させてきます。
巻数を重ねるほど、深みにハマっていく感覚。
怖いけど読みたい。
これが多くの読者の一番近い心理なのではないでしょうか。

このシーンまで読んでくれ!

初恋ゾンビは、誤解を恐れずに言えばスロースターターな作品です。
序盤で要素を散りばめて、中盤以降で魅力を爆発させるタイプというか。
だからこそ、今回の紹介記事は試し読みの1~2巻で気になるヒロインが出来た時に、ここまでは読んで欲しいというシーンを紹介します。
そこまで読めば、きっと報われるし好きになるという個人的な自信があります!


まずは江火野さんが気になっている人は、5巻の「花火のように輝いて」まで読んで欲しい。
4巻の誕生日プレゼントの話も素敵ですが、タロウが見惚れるほどの横顔や、赤面する表情などニヤニヤポイントが盛り沢山。


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勇気を出したちょっとした牽制


この何気ない言葉も、タロウからもらったプレゼントを握りしめてから言っていて、ニヤっとしてしまうんですよ。
私はここで完全にエビナーと化してしまいました。
自覚していないけど、そう言わせる恋心にニヤキュンです。いじらしい江火野さんにカンパイ。


次に指宿くんの場合。3巻の23話「涙シンパシー」でしょうか。
この話は指宿くんの乙女心にキュンキュン響いている初恋ゾンビ案件で、指宿くんが積極的に介入しています。
自分と重なる部分があるからか、この頃はまだクール系王子様を出していますが、素の部分が漏れ出しているのが可愛い。


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指宿くんの本音


表情がというよりは、思わず漏れてしまった「女性としての指宿くんの気持ち」にキュンとしてしまう。
一途にタロウを想ってきた指宿くんだからこそ、そう願わずにはいられないというのがよく分かる。
女性読者も、そりゃ指宿くんを応援したくなりますよ。私も応援してるもん(真面目)


最後にイヴ……なんですがこれが難しい。
少ないとかじゃなくて、現在の私の視点で読むと1話でさえもう心が揺れ動いてしまう。
イヴという存在についての情報が私の中で蓄積された結果、もう……何気ない笑顔で心惹かれてしまう。


あえてあげるなら4巻の29話「レッツ クッキング」でしょうか。


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切なさが溢れる


当初タロウにとって、初恋ゾンビであるイヴは歓迎すべき存在ではありませんでした。
自分について回る、うっとうしい存在だったのは事実でしょう。
しかしこの話から、タロウは自分にとってイヴが大切な存在になっていることを自覚し始めます。
直接は触れられないけど、そっとタロウを抱きしめるようなイヴの姿が、切なくけれど愛おしい。


……という感じで、ぜひ試し読みをしてお気に入りのキャラが出てきたら、上記シーンまで読んで頂けると嬉しいです。


きっと好きになるから!

まとめ


初恋ゾンビというラブコメは最近かなり評価されていますが、それでももっと多くの人に読んでもらって、一緒にニヤニヤしたいなあと思いながらこの記事を書いてます。
推しキャラを作ってしまうと、そのキャラがずっと笑顔でいられるわけでもないから、苦しくなることもあるんですがそれも含めて心を揺さぶられてほしいなと。
どうなるか分からないから面白いだ。


初恋ゾンビに興味を持たれた方はぜひ試し読みして見て下さい!

また、最新作の『少年のアビス』1巻も無料公開中ですよ!読むしかない!

※画像引用元
初恋ゾンビ/小学館/峰浪りょう

最近おすすめの漫画

最近在宅勤務していることもあって、漫画を読む時間が増えています。
どうやら10万円も支給されるみたいですし、何に使おうかなーとか検討中の人がいたらぜひ漫画を買って欲しいので、最近オススメのマンガを紹介します。


新作を応援という意味も込めて、2020年に1巻が出た漫画を多めに取り上げてみました。
ランキング形式じゃないので、どれが1番オススメなんだ!と思われるかもしれませんが、掲載したのは全部オススメなので、よろしくお願いします。
※たっぷり漫画にお金を使いたいという方のために、2作品ほど10巻くらい刊行されている漫画も紹介します。

今年1巻が出たおすすめの漫画

怪異と乙女と神隠し

いやあ、めちゃくちゃ面白い漫画が出ました。


28歳の元ヒット作家で、最近すっかりスランプの書店員のむっちりお姉さんが、怪異に巻き込まれる現代怪異譚。
オカルト版にこそ入り浸らなかったものの、不思議ネットや哲学ニュースのオカルトまとめを読み漁っていた頃の自分の気持ちがムクムクと湧き上がってくるのを読んでいて感じました。
怖いのに、どっか惹かれてしまう謎めいた怪異というのを、非常に魅力的に描いています。


ヒロインの小説家という設定が効いていて、彼女と一緒に私も好奇心の方が勝ってしまい、怪異にのめり込んでしまうのがちょっと悔しい。
このヒロインの菫子さんはデカくて(物理)可愛い。

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色々とデカい

このムッチリとした肉付きが魅力的ではありますが、怪異のせいで合法ロリと化す能力を得るのもポイントが高い。
熟れ始めという武器だけではなく、色んな要素で性癖を刺してやろうという心意気を感じる。
オカルトには美女も美少女も映えるということを、この作品は証明してくれているのだ……!
怪異に詳しい謎多き男・化野くんの妹も、お兄ちゃん大好きで非常によろしい。熟れた薫子さんに嫉妬しながら高めあって欲しい。


……ヒロインについてばかり書いちゃうけど、読んだらマジでオカルトニュースを調べたくなる作品。
試し読みしたら多分すぐに単行本買っちゃうと思う。
yawaspi.com

宙に参る



宇宙船がセスナ機くらい身近になった未来でも、変わらないモノを見つけた。

近未来サイエンスフィクション作品とのことですが、個人的には結構先の未来です(笑)
人類が地球を飛び出してどこぞにコロニーを作って生活しているような未来でも、今と変わらないものが確かにある。
息子が何らかの事情で脳だけ残して外見が完全にロボットでも、夫の遺骨を届けるために実家(地球)に帰ろうとしたりする。


宇宙系漫画の名作プラネテスはかつて、「愛し合うことだけが、どうしてもやめられない」と述べました。
この漫画の主人公のソラは、すごく技術者然としていて声高に愛を叫んだりはしないけど、行動や言葉の端々に夫や息子への愛を感じさせます。
どれだけ人類が進化しても、そういった人としての営みは残っていく……とメッセージを勝手に受け取りたくなる。
ちなみに息子から見ると、夫婦はラブラブだったらしい(笑)


終始ハイテクノロジーと人間臭さが混じっていて、何というか文化って強いと思わされる。
自立小惑星型AIと将棋を指すなんて、その際たるものでしょう。
どれだけ技術が進歩しても、人間はそんなに高尚な存在になれるわけじゃない。
むしろ、ならなくて良いんじゃないかな……なんてことを考えたくなる魅力を持った作品です。

to-ti.in

僕の妻は感情がない


性癖に刺さる(ド直球)


家に届いた家事ロボットに恋をして、お嫁さんになってもらう漫画です。
異種間恋愛フェチに刺さるというか、家事ロボットとの恋がめちゃくちゃ刺さる。
アンドロイドとの恋を描いた、まほろまてぃっくも好きだったんだ……!
※ブコメで指摘ありまほろまてぃっくに修正しました。すみません!

今作のヒロインである家事ロボットのミーナは、この世界では旧型らしく表情のバリエーションがあまり多くありません。
漫画的には難しくなるのかなと思いきや、不自由があるからこそ刺さる表現もあるのだということを実感させてくれます。

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少し強く抱きしめてみる


タクマと違い、ニーナが好きという感情を明確に認識しているということはないでしょう。
けれど、ふとした時に出る行動の理由は、愛しさなのではないだろうか……と思わせてくれるからたまらない。
正しい夫婦の形は分からないけれど、分かりたいから抱きしめる。その行動が、そこにある愛しさを証明してくれているのだ……!
夫の役に立ちたくて、レンジにも嫉妬しちゃうそんなミーナちゃんが私は好きです。

comic-walker.com

キミオアライブ


今年の注目作として連載時から単行本化を楽しみにしていた作品です。

主人公・長谷川君男はやりたいことが多すぎる高校1年生。
自分の好きなことを詰め込めた夢ノートに書き込んだことは全部やりたいけど、普通に生きていく限りそれをやる時間は到底ないことも彼は知っていました。
そんな君男が、ユーチューバーになることを選んだ時……当初は少しだけ訝しんでしまいました。
私自身もユーチューバーと呼ばれる人の動画は見ますが、単なるユーチューバーの漫画化ならば面白くないだろうなと思っていたからです。


そんな杞憂は2話目で吹き飛ばされました。
やってみたいことを動画にする。そのために、全力を尽くしている。
一人で無理ならば、仲間と協力して、やりたいことを成し遂げていく様がたまらなく熱い。


楽しそうにしている君男は、無敵です。周りの人間は馬鹿なことをと思いつつも、気になってしまった時点でもう敗北しています。
気にした時点で、実は関わりたくなってしまっているんですよ。口では馬鹿らしいと言いつつも、楽しいことに自分も加わりたくなってしまう気持ちが生まれていて。
周りを巻き込んでいく様は、自分もその輪の中に入ってみたいと思わせてくるほどの魅力を持っています。
心を高ぶらせてくれる作品です。前作のボーイミーツマリアも面白かったけど、これはもう……たまらん!

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パリピ孔明


話題になった時、タイトルで読まず嫌いしてしまいましたすみません!

ちょっと悪ふざけが過ぎたようなタイトルしてますが、ストーリーはとても真面目で、孔明が渋谷のクラブにいたシンガーの英子の軍師となり、彼女の夢を叶えるためにその策略を振るうという作品。
クラブ文化と孔明なんて合うのか……と思いましたが怖いくらい孔明がフィットしちゃうという(笑)
三国志風の格好のまま、バーカウンターでドリンクを作っている姿はシュールなのに様になってしまうのが恐ろしい。


この漫画の好きな部分は、孔明が英子を推したいと思って推しているところです。
彼女の歌でかつて共に夢を追いかけた仲間を思い出すことができた孔明は、彼女の才能を遺憾なく発揮させるステージに立たせたいというのが行動理由。
義理とかビジネスではなく、惚れた才能のために尽力しているというのが熱い。


ピンチをチャンスに変える策はあっても、それを成功させるだけの力を英子が持っていなければ意味がない。
英子がそれに見合うだけの力を持っているから、孔明も策を振るい道を示したくなるのだろう。
新たな戦場での孔明の活躍が楽しみに過ぎて、今ではコミックデイズで課金して読むようになってしまったのがちょっと悔しい。

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3巻くらいまで出ているおすすめの漫画

今年に入って3巻が出たくらいの、ちょっとまとまった作品が読みたいという人向けの漫画も少し紹介します。

君は放課後インソムニア


今一番、甘酸っぱい青春で溢れている漫画です。
不眠に悩んでいた主人公・中見が、同じく不眠のヒロイン・イサキと出会うことで変わっていく様が、最高に青春。
秘密の天文台で、つかの間の睡眠と秘密を共有するという展開がもう、泣きたいくらい甘酸っぱい。


不眠を解消するために、二人でちょっと遠出をしてみたり。
一緒にいることで、中見はアクティブになっていき、これまで関わらなかったクラスメイトたちとも関わっていく。
けれど、けれど1番大切なのは二人の時間。秘密を伝えるために、時に心臓の鼓動さえ届くくらい近くなる。


二人だけのラジオとかもう、エモ&エモで狂いそう。
眠れぬ夜を二人で超えようとする様が、狂ってしまうくらい私には眩しくて……大好き!

よふかしのうた


読めば間違いなくよふかししたくなる!

だがしかしのコトヤマ先生の最新作『よふかしのうた』の3巻も、4月に発売しています。
何というか夜の開放感というか、誰にも縛られない自由な感覚を絶妙に表現してくれる作品です。

日頃自由に生きているつもりでも、やはりいつもはどこかに「他人」を感じていて、我々は狭い家の中で小さな自由を謳歌しています。
それが夜に外に出たら、人はまばら。少し歩ければそれも消えて、世界に自分ひとりだけのような感覚……みたいなのを見事に思い出させてくれる。


ただ、一人を描く漫画ではなくて、夜には夜の住人がいる。
それが吸血鬼なのが、漫画の楽しいところ。吸血鬼と夜ふかしして遊ぶって楽しすぎるでしょ!
夜は深く、楽しく更けていく様を見たら、夜ふかししたくなるに決まっているもうこれは、本能に訴えかけてきているに等しい。
絵が抜群に上手いから、構図はカッコいいしヒロインは可愛い。主人公の真面目にバカなところも好き。

スキップとローファー


友達になりたいヒロインNo1。

この漫画の主人公・みつみちゃんは、過疎地から東京の新学校に入学します。
努力家で勉強熱心だけど、いわゆる「イケてる」人たちからすると、彼女はズレています。
そのため、不協和音が生まれることもしばしばあって。

けれど、みつみちゃんはいつだって一生懸命で。
分からなくてぶつかるのであれば、それを分かりたいと思う。大切にしたい縁ならば、みっともなくても守ろうとする。
そんな不器用で一生懸命なみつみちゃんに、みんなが惹かれて、毎日が少し楽しくなっていく様が泣きたいくらい愛おしい。

天然でちょっとズレているけど、みんなを幸せにする力を持っているみつみちゃんと友達になりたくて仕方ない。
この輪の中に、こんなにも入りたいと思う作品は久しぶりすぎて、少し戸惑ってしまうレベルです。
アフタヌーンで読むたびに、単行本で読み返すたびに。みつみちゃん大丈夫かなとハラハラすることもあるけれど、頑張って最後には何とかしちゃうみつみちゃんがたまらなく愛おしい。

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ながたんと青と


4巻まで出てるけど、これも推している作品なので紹介させて欲しい……!

京都の老舗料亭を舞台に繰り広げられる、15歳差の年の差夫婦の物語。
夫婦と言っても、そこに恋愛感情は特に無くて、二人のつながりはビジネス的なもの。偽装の夫婦といった表現がふさわしいような関係性でした。


しかし昔なじみの料理人が全ていなくなり、料亭の客足も悪くなる厳しい状況が、二人の距離を少しずつ縮めていきます。
ビジネスパートナーとしての距離ではなく、夫婦としての距離に近づいていく姿に、思わず魅入ってしまったり。
年下の夫・周はこれまで冷静な姿しか見せていなかったのに、垣間見せた未熟さが、いっきに夫婦の距離を近づけた時なんかはもう、ドキドキしちゃうシーンです。
周の未熟さを妻のいち日は可愛いというけれど、年上として接しようと無意識に少し肩に力が入っている感じのいち日も、私は愛おしい。


つまり二人とも可愛いってことだよ!
でもこのまますんなりと、お互いを好きになるほど二人は平坦な人生を歩んできていないのが、またもどかしくもあります。

あと、この漫画読んでるとお腹空くしお酒が飲みたくなるんですよ。
現状外出がとてもし辛い中、美味しいご飯を食べて親しい人をお酒を飲み交わす姿は、この事態が過ぎ去ったら馴染みの店で思う存分飲み食いしたい……ということを思わせてくれるのではないでしょうか・
派手さはないけれど、二人の心の距離と同じ様に、ゆっくりと心に染みてくるタイプの作品です。

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10巻くらいまで出ているおすすめの漫画

大人買いしたい人向けの作品も紹介します。GWにぜひ読んで下さい。

かげきしょうじょ!!


今1番読んでもらいたい少女漫画。集英社版も再編集されて発売されてます!

簡単に言ってしまうと、宝塚音楽学校に入学した少女たちの物語です(名前は違うけど)。
これがもう、熱い。
夢に向かって進む姿は当然熱いんですが、もちろん順風満帆ではなく、挫折や葛藤がそこはあって。


それらを乗り越えていくのは、あくまで自分の力。
教師や先輩、友人が手を差し伸べることはあっても、その手を取って走り出すのはどこまで行っても自分自身なのだ、いうことを読んでいて強く感じます。
夢を追いかける彼女たちは眩しく、そして強い。


当初思っていた未来ではなくても、学ぶことで新たに見えてくる道があって、それを目指して全力で頑張る少女たちの姿が最高に魅力的。
最新刊では、そんな彼女たちが先輩になっていて、先輩としてどんな風に振る舞うのか楽しみで仕方ない。
今まで彼女たちが教わってきた伝統を、今度は自分たちが下に伝える番なのだ。言葉だけではなく、立ち振舞や行動で。
教える中で、彼女たちにも成長に繋がる何かがきっとある。それを読むのが、今からめちゃくちゃ楽しみです。

阿・吽


高みを目指す二人に飲み込まれる。
最澄と空海を描いたこの漫画も、遂に10巻から二人の道が本格的に交わり始めました。


二人にしか分からない境地で、二匹の龍が絡み合い登っていくかのような姿を見せられてしまい、その大きさに圧倒されて。
彼らの行く道はまさに海のようで、絶え間なく押し寄せる波は、進む者の進行を妨げる。
その波を理解し、乗り越えていく姿に、どうしようないくらい魅入ってしまう……。


もちろんここに至るまで紆余曲折あって、色々な政治的な問題もあって、なかなか交流できなかったり修行を中断せざるを得ない事態があったり。
それらを乗り越えて、ようやく二人が再開しているので、読み続けてきた読者にはグッとくるものがあります。
二人を取り巻く環境も目まぐるしく変わっていき、互いの存在を支えに、これまで道を歩んできて今に至る。
これをまとめて読めたら幸せでしょう。


史実の知識がなくても、そしてあっても楽しめる凄まじいパワーを持った作品です。

七つ屋志のぶの宝石匣


恋愛と宝石ミステリーの両方が入り交じる極上のエンターテイメントだと言いたくなる!

二ノ宮知子先生の最新作も、気づけば10巻に到達していました。
二宮先生の描くちょっと怖かったヒロインが、私は大好きなんですよね。
今作のヒロイン・志のぶはある特殊能力を持っていて、それを使って婚約者の顕定を助けたり。


しかしこの二人もかなりこじらせていて、傍から見るとお似合いだしパートナーとしても最高だと思うんですが、互いを大事に思うが故に離れようとしちゃったり。
好きという感情の前に婚約者になってしまったのが、それぞれを縛っていると勘違いさせたりしているんだろうな。

宝石ミステリーの方も、北上家失踪の謎にかなり迫ってきています。
怪しげなダイヤが、彼らをどこに導こうとしているのか、待ちきれなくてKissの連載で追うようになってしまいました……(笑)
基本的にはコメディ調で、時にシリアスを織り交ぜてくるバランスが絶妙で、読み応え抜群。流石というしかない。
ぜひ、このタイミングで読んでもらいたい作品です。

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注目の新連載情報

まだ単行本も出ていない、期待の新作が知りたいという人向けの作品を紹介。

スインギンドラゴンタイガーブギ

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ここ最近で1番注目しているジャズ漫画。
何かが始まるエネルギーで満ち溢れている。キャラの立たせ方も非常に秀逸。粗さが不思議と魅力になっている。
単行本出たら絶対買うしプッシュしたいと思っている作品。モーニングで連載中。

少年のアビス

tonarinoyj.jp

私が死ぬほど好きなラブコメ、『初恋ゾンビ』の作者の最新作。
元々青年誌出身の作家なので、今作は久しぶりの青年誌ということもあって気合十分。


閉塞感のある田舎を舞台に、少年がアイドルだった少女と出逢い、共に「落ちていく」姿を描いている。
今のところ光が差し込む世界はなく、少年を中心に色んな人が沈んでいく未来しか見えないのだけれど、彼らが沈む中で何かを見つけたりするのかを、見守っていきたい。
ちょっとエッチな部分もあるのでドキドキしてます(笑)

対ありでした。 ~お嬢さまは格闘ゲームなんてしない~

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はてぶでも話題になったので今更ですが。
勢いと熱量があってめちゃんこ面白い。
ゲームをするお嬢様は口が悪くなるのは世界のルールなのだろうか。ギャップがまたたまらない。
前作の柚子森さんも好きだったので、今後が非常に楽しみ。

おとなりに銀河

甘々と稲妻の作者の最新作。やっぱ漫画の上手い人の作品は1話から面白い。
家族のために頑張る主人公の姿は好ましいし、何考えているか分からないヒロインが、住み込みアシスタントという状況を楽しんでいるということが伝わってくるのも何となく嬉しい。
1話を最後まで読むとタイトルの意味を理解する。
すごく好きそうなラブコメが始まって幸せ。早く試し読みができるようになって欲しい。みんなに共有したい。

往生際の意味を知れ!

spi.tameshiyo.me

あげくの果てのカノン作者の最新作。
この人は、やはりぶっ飛んだキャラを描くのがとても上手い。
読んでいてゾワっとするような嫌悪感を覚えるようなシーンを描いたかと思えば、同じ人物がそのまま平然とコメディー回で笑わせてくる。
ヒロインのサイコパス感に存分に楽しめる作品です。
個人的にスピリッツのサイトの人物紹介が好き。ヒロインの紹介が「♥ 市松の元カノ。」と非常にシンプルだけど描くべき大事なことあるよね!?


終わりに

3月は出版業界も好調だったみたいですが、4月はメインの書店が休業するところが多く、代わりに電子書籍が伸びているとはいえ流石に補うまではいかないでしょう。
はてなブログを読む層は電子書籍派が多い気がしますが、私は部屋が漫画で埋もれて死にかけるという体験をするまでは紙で買っていこうと思っています。
愛用書店は営業時間短縮で頑張ってますが、この状況が長引くと中小の書店は淘汰されてしまうでしょう。
それも時代の流れといえばそうかもしれませんが、個人的には長く残って欲しいなと思っているので、通販で支援できる仕組みも貼っておきます。
https://note.wrl.co.jp/n/n462a6180b968


本当はもっと書きたかったんですが、今これを書いてるのが朝の5時なのでタイムアップ。久しぶりのブログ更新で色々時間がかかってしまった……。
もっと最近の漫画が買いたい!という人向けに、紹介しきれなかった今年1巻が出た漫画のリンクを貼っておきます。参考にどうぞ。
※押して駄目なら押してみろ!は27日発売だけど……(笑)



あと完結した漫画が読みたいなら、今世紀最高との呼び声も高いラブコメの超傑作『初恋ゾンビ』を読めば良いんじゃないかな!!17巻完結です!!

江火野さんへの手紙

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記事を書いている今この段階でも、私の考えはまとまっていない。
初恋ゾンビが今週の水曜日に終わる。
時間がない。


今書いておきたいとこは、やはり江火野さんについてだろう。
彼女の恋に決着がついた。私はそれを見届けた。
初恋ゾンビの最終回はまだだけれど、個人的にはそれが最も見たかった光景だったと思う。
江火野さんの物語が、1つ終わって、またこれから始まるのだろう。
だからこそ、これまでの自分の思いと共に、作品を少し振り返ってみたい。

初恋ゾンビをこんなに好きになるなんて


初恋ゾンビは2015年から連載されているが、実は2015年にTwitterで初恋ゾンビについて言及したことはない。
私が言及した、最も昔の初恋ゾンビへのツイートは、以下だ。



実は、って何だよ!と今見返すとツッコミを入れたくなる。
正直、当時はサンデーでやっているラブコメの1つとしてくらいしか認識していなかった。
ほぼ同じ時期に連載していた『天野めぐみはスキだらけ!』の方が、私は好きだった。


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天野めぐみはスキだらけ!は単行本感想を書くまでに何度か雑誌感想を書いていたのに、初恋ゾンビは単行本の記事が初めての初恋ゾンビ記事だった。
これも正直に書くが、初恋ゾンビはスロースターター過ぎた。
ラブコメとしての見せ場が序盤に少なすぎる。
事件解決型だと、主要キャラの魅力もなかなか掘り下げられず……といった印象。


それでもラブコメ好きとしては、単行本感想くらい書いておきたい……ということで書いた。
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1巻感想を読み返すと、どこかハマりきれてない。今の私だったら公開を躊躇うレベルの記事。
多分、次巻の感想は書かないだろうな……と思っていたら事件が起きる。初恋ゾンビにおけるターニングポイント、指宿くんがリリスになった回だ。


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当時書いたこの記事が検索でも上位に来た。今は違う記事になるようにしているけれど、それでもこの記事は多くの初恋ゾンビ読者に読まれているだろう。
実は私に週刊感想を書かせたのは江火野さんではなく、指宿くんなのだ。
それほど、この回の初恋が理想を超えた瞬間は凄かった。


この回をきっかけに初恋ゾンビの感想を少し書くようになった。
天野めぐみはスキだらけ!の感想の片手間にくらいではあったが……


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ブログの方向性に悩んでいた頃の記事だから一人称が僕だったりする。今読むと少し恥ずかしい(この頃もすでにブログ歴12年くらいだと言うのに)
初めての江火野さんメイン回だと言うのに、単独記事ではないあたり、過去の自分にとっての初恋ゾンビがどんな作品だったかが伺える。
それでも、この時に江火野さんの可愛さが皆にバレる!と思うくらいには江火野さんがお気に入りのキャラだった。


素晴らしい回だったので、峰浪りょう先生にメンションつけてツイートしてしまったのも良い思い出。



あの頃はまだアクティブな読者が少なくて、作者ツイートへの反応も今に比べて少なかったな……
※実はその前の回のイヴが切なくて、思わずツイートしてしまったのが初めての作者とのやり取りだったりするけど。


これ以降、毎週作者に感想ツイートを送りつけるようになる。ただのファンになっていく(笑)


この頃は私だけの江火野さんだったのに(違う)
※少なくともねこぐち先生はすでにライバルだったように思う
……まあ私の場合、巨乳ヒロインを好きになる傾向がある。『はじめてのあく』のキョーコが例外中の例外。


タロウがあげたキーホルダーは、その後も作中でたびたび現れるキーアイテムになった。
江火野さんは、それをギュッと握りしめたりするシーンを見るたびに幸せな気持ちになるなんて、この時はまだ思ってもいなかったのに。
この記事以降、江火野さんのサムネイル採用率が上がってくる。


www.itutado.com


この記事がまさにそう。まだサンデーを紙で買って、スキャンして感想書いていた時代だこれ……。
江火野さんのちょっとした行動に、恋の香りを感じ取るようになってる。
でもまだ、江火野さんというキャラを強く意識していたわけじゃなかった。何人かいる好きなキャラの一人くらいだったと思う。


そして、私が江火野さんを好きになるきっかけとなった花火の回がやってくる。


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この時、漠然と江火野さんが可愛いなと思っていた私は、彼女をヒロインと意識したのだと思う。
それはタロウが、隣にいる江火野さんがただの幼馴染ではなく、異性だと認識したタイミングとリンクしている。


もちろんその前の誕生日の回も可愛かったけれど、この回の江火野さんは格別の可愛さ。
初恋ゾンビが本格的に楽しみになったのは、間違いなくこの話からだった。


幼馴染の関係が、少しずつ変わっていく。
他愛もないやり取りの中に、異性への気持ちが漂っていく。
そんな花火回に、私は魅了されてしまったのだ。


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このやり取り狂おしいほど好き


こんな軽口を叩くのに、江火野さんがどれほど勇気を振り絞ったか。
考えるだけで、甘酸っぱさが胸に満ちてきて、頬が緩んでしまう。可愛すぎる。


花火回をはじめ、初恋ゾンビの単行本5巻は朱々子と指宿くんがメインの表紙だけど、エビナーにとって見応えのある回が実は結構収録されている。


www.itutado.com


お化け屋敷の話も好き。あとストーカーの話は初恋ゾンビの中でも屈指のラブコメ回。


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ヒロインに挟まれたいだけの人生だった


おまけマンガも江火野さんなので、実は5巻読み返す回数が結構多い。
初恋ゾンビ、何より江火野さんを見るとこの頃から元気が出るようになっていた。日々を生きる活力になっていたと言っても過言ではない。
雑誌感想を書くペースが、明らかに増えていった。
2016年は社会人3年目ということもあって、仕事も自分のペースでこなせるようになってきた……というのもあったかもしれないけど。


この頃はもう、初恋ゾンビの感想が書きたい!という意欲に満ちていた。
最初はそこまでハマっていたかったのに、半年後には大好きになっている不思議。
もちろんそれは初恋ゾンビが面白かったからなんだけど、江火野さんがいたというのが1番の理由だったのは間違いない。


4000文字を超えたので、今回は一旦ここまで。
これあと2回は書くことになるな……そして実際にこんな手紙きたら江火野さん困るな……(笑)

コミティア127で出会ったおすすめ同人誌の感想まとめ

今回のコミティアは、久しぶりの西館で開催。上り下りが大変だぞ……とか思ってましたが1階部分しか回れませんでした(白目)
なかなかに忙しく、事前にチェックしていたところ以外はあまり回れなかったのが心残りです。
それでも、コミティアの雰囲気をたっぷり堪能し、良い作品に出会うこともできました。
ということで、コミティア127で出会ったおすすめの同人誌の感想を書いていきたいと思います!

前回記事
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遅刻者ふたり

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私はu-temoさんのちょっと不思議なお話が好きなので、今回の作品はそういう意味ではどストライク。
もうすぐ地球が住めなくなるということで、地球人が別の星に大移動する中、その最終便に乗り遅れた二人のお話です。
乗り遅れが出ないようにちゃんと政府が管理しろよ!とツッコミたくなるSF(すこしふしぎ)感がまた面白い。


キャラの心情に寄り添って描かれた物語の読後感が素晴らしい。
ヒロインである唯ちゃんは最初はそんなに可愛く見てなかったのに、後半になるに連れ、凄く可愛く思える不思議。
駅で先輩が来ないことに焦っている感じが、特にグッときました。可愛い!


自分も起きれない方の女の子が頑張って先輩を起こす、みたいなシチュエーションが最高。
女の子の寝巻き姿って可愛いのでは……!?という気付きが個人的にはありました(今更)

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U-temo(テクノストレス)
Twitter:U-temo (@u_temo) | Twitter
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影踏みと十字架

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ティアズマガジンに別の作品が紹介されていたため、購入してみました。
これがもう、めちゃんこ面白い。
まず絵がカッコいい。そしてエロい。


一人の女吸血鬼を中心とした話で、エロありグロはそんなになくアクション・バトルそして百合ありと盛り沢山。
吸血鬼周りの設定は、オカルトっぽい要素もありつつ基本的にシンプルで分かりやすく、設定に忙殺されることもありません。
この後どうなっていくんだ……というワクワク感を持ちながら読み進めてしまいました。
とりあえず、この女吸血鬼の眷属になら私もなっていいと思いました(ぉ


本作はkindle unlimitedでも読めるみたいなので、登録している方はぜひ読んでみて下さい。

サークル情報
林麦(S curve)
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完全無欠のハッピーエンド(後編)

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コミティア126では前編で、今回のコミティア127では後編が公開されました。
この物語は、誰もがハッピーエンドを迎えるのは難しい物語でした。
命を対価とした悪魔との契約。それは愛されていないという自覚があったからこそだったかもしれないのに。
愛されたことを知った時、そして悪魔との間に確かな絆も芽生えていた時。どうすることが正解なのか。


それぞれが優しい気持ちを持ちながらも、互いの役割や使命を果たそうとすれば、それは誰かのハッピーエンドには繋がらない。
どうハッピーエンドに繋げていくのかドキドキしながら読んでいましたが……。
一言言えることがあるならば、良かった!という言葉くらいでしょうか。もう読んで確かめて欲しい。


色々な物語を作者が読んで咀嚼してきた積み重ねが、この1つのENDを生んだのではないかというくらい深みのある終わり。
ちょっぴり寂しさを感じさせる読後は、もっと「その後」を読みたかったと心が思ったからでしょう。
抱き締めたくなるような作品です。

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ウミノサナナ(わくらば)
Twitter:ウミノ@ペンネームを変える (@mumo0042) | Twitter
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ファイアーメイジVSクリスタルウィザード

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今回も開場後すぐに模造クリスタルさんのスペースに行き購入。
純粋にファンなのだと思います(なぜか他人事っぽく)


スペクトラルウィザードを読んでいた人たちなら、これが読みたかったという展開が繰り広げられています。
魔術師メンバーが揃っていく感じとか、人と騎士団の間で苦悩するスペクトラとか……!
可愛い絵柄でありながら、相変わらず描くことはストレートにシリアス展開。これだけ笑顔がない漫画も珍しいと思う。


魔術師と人間が共存できるビジョンが未だ見えない中で、どういった結末を迎えるかが気になり過ぎます。
早く続きが読みたい!

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模造クリスタル(模造クリスタル)
HP:模造クリスタル - The Imitation Crystal

引き出しにはラブレターが入ってる

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ニヤニヤ度でいったら、コミティア127でもトップクラスと言える本作。
短編が4話の短編集ですが、もう1つ目で表題作でもある「引き出しにはラブレターが入ってる」がもう最高で。


同僚のちょっとした掛け合いと、その裏に秘めた?想う気持ちにもうニヤニヤが止まらない。
直接的ではなく、奥ゆかしさを漂わせているのに、どうしてこんなにも頬が緩んでしまうのだ!


無表情なヒロインから溢れる可愛さをもう、抱きしめたい。
顔は一番感情を表す部分だと思いますが、それ以外の要素で自然と相手への愛しさに近い感情を読み取らせる構成力が本当に素晴らしい。
完敗です。この作品好き!!

サークル情報
すずゆき(きりたんぽ鍋)
Twitter:すずゆき@まどぎわ発売中 (@suzuyuki_cookie) | Twitter
Blog:ほのぼのと徒然 | Powered by NAPBIZ

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スピリッツで『キャッチャー・イン・ザ・ライム』を連載していた背川昇先生のネーム本。
ネーム本なんですが、やはりプロの作品はネームでもめちゃんこ面白い……。


嫌いな女の子の顔を仮想現実で吹き飛ばそうとする女の子の話ですが、展開がもう予想できなくて。
彼女の顔を正確に再現しようとするために、彼女のことを理解しようとし、そして心が惹かれていく。
最初は嫌いだったはずなのに、それが覆っていく展開が、主人公もいい子だなって感じられてグッとくる。


彼女たちが見せる様々な顔が、とても印象的です。
ネーム本でこれだったら、ペン入れされたもの見せられたら絶対もっと好きになってしまう。
この時点で、すでにヒロイン二人とても可愛いのに……!
プロって凄いなと改めて思いました。

サークル情報
背川昇(キセガワ上流)
Twitter:背川 昇/コミティア127 の22a (@waki_ase) | Twitter

野球女子とデートに行きたくなる話

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どストレートなタイトルですが、内容も本当にそんな感じです。
野球女子が彼女だったら……という妄想が作品に詰め込まれています。
私も野球観戦は好きなんですが、せいぜい他はキャッチボールとバッティングセンターにたまに行くくらい。


しかし作中の彼女は本格的な投げ込みをデート中にしていて、なるほどキャッチングの練習をしようと思いました(ぉ
グローブとか用具選びも、本格的な彼女だと圧倒されるのだなということが分かりました。
ためになる妄想本だ……


野球の動きが実に丁寧&上手く描いていてやべえなとか思ってたらプロの方でした(チャンピオン系は知らない作品が多く申し訳ない)
今度商業の方も読んでみよう……!

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水森崇史(水森野球堂)
Twitter:水森崇史@野球女子 コミティアあ38a (@bichobichoomizu) | Twitter

Lucky Shot

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二人の作家が銃をテーマにそれぞれ作品を描いた本作。
表題作の「Lucky Shot」の方は、1つのお守りを巡るお話。
少ないページ数の中で殺し屋二人の関係性を的確に表現していたり、オチも秀逸だったりとかなり読み応えがありました。
あと純粋にキャラが可愛い!でもやっていることは結構エグい!


もう一人の方が描いた『ピストル小咄』の方は大人っぽい雰囲気が出ています。
……出ているんですが、軽快に進んでいく展開はまさに小咄という感じで。
オチもかなり皮肉が聞いています。短編としてレベル高い。
あと女の子が可愛い。特にお尻が良かった(真顔)

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豚もう・ふなむし(かやりぶた)
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シンクロニシティユリジャムセッション

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合同百合本。
Twitterで井上とさずさんの漫画をよく読んでいますが、このちょっと狂った感じの百合がたまらない。
ノリで「犯されるごっこ」してたら段々と熱が入ってニュルニュルな感じになっていたりとか。


とーはにさんの「今週末なに食べる」は女の子がイチャイチャしてます。
凄くいい感じの距離感で繰り広げられていると思ったら、最後には待っていた展開に笑ってしまった。
そりゃ味見する?って聞かれたらするよ。誰だってそうする私だってそうする!


最近百合本を読む機会が多くなっていましたが、こういう百合姫に載っているような王道とは違う感じの百合も読んでいて楽しい。
コメディーテイストも良いよね!

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井上とさず・とーはに(藍色ヘアピン)
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友達と月と約束

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※上手くスキャンできなかったのでこの作品だけ写真です……


百合の合同誌ですが、収録されている「友達とレプリカ」シリーズがとても面白かった。
百合コメディという感じで、騙されたり勘違いで進んでいく物語に、笑ってしまいました。
キャラクターの反応が実に秀逸で、絶妙なタイミングでそれをされるともう、楽しくなってしまう。


本物だと思ってロボット触ったり、ロボットだと思って本物触ったり。
いやホント、噛み合わない二人が読んでいて飽きないんですよ。
気軽に読める百合作品です。この方の他作品も読んでみたいと思いました。
コメディー百合にハマりそう(笑)

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よるか・みみっち・ハハロ(Cooking for you)
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まとめ

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コミティア感想記事では毎回書いているけど、本当は買った同人誌全ての感想を書きたい……!
しかし19時から書いているのに何だかんだ23時になろうとしているし、これも書きたいが積み重なって時間が大幅にかかってしまう。
写真の作品は私の心に響いたからこそ手にとったわけで、それを文章に残したい気持ちでいっぱいです。
でもそれを書く時間が確保できないので、ぜひ読んで確かめてみて下さい!


本当にコミティアという空間は楽しくて、描き手も読み手も漫画が大好きな人たちばかりという幸せ空間なんですよ。
あの空気を吸うだけで満たされる感あるよね(割と真面目に言ってる)


しかし未だにプッシュ&レビューに応募できていません!
参加者として、ブログもきっと嬉しいとは思うけど、一番はPush&Reviewで伝えることが描き手も嬉しいことは分かってはいるんだ。
でも私はやはりブロガーだからまずブログに書きたい。その上で、いつかPush&Reviewにも書きたいなと思ってます。
今年の目標はこれだな!


コミティアは楽しいよ!


ということで今回も最後に、ウミノさんのコミティア応援漫画のリンク貼っておきます。
チャンスがあれば、ぜひ行ってみて下さい!漫画好きならきっと好きになるはず!

コミティア関連のおすすめマンガ




「初恋ゾンビ」嫌われてもいい、一緒にいられるなら……

江火野さんの友人として初恋ゾンビの世界に存在したい。
悩み苦しむ彼女の辛さを分かち合いたい。
そんなことを考えながら、いつも初恋ゾンビを読んでいます。


……いや感想がずいぶん久しぶりで、現在の初恋ゾンビはとんでもない展開になっているわけですが、ちょっとずつまた感想を書いていこうと思います。
エビナーの私としては、やはりプール回の話から始めたい。
江火野さんが悩みながら、迷いながら、自分ができることをしようとする姿が印象的でした……

演じる江火野さん

江火野さんは、嘘をつくのが苦手です。正々堂々真っ向勝負……が信条みたいなヒロインです。
イメージは鎌倉武士です。
てつはう撃たれたら大変なことになりそうですが、江火野さんならバットで打ち返すことも可能(ぉ


嘘を付くのが苦手なので、演技も苦手な部類のはずです。
演劇のようなものはまた別でしょうか、今の江火野さんは何でも無いような姿を偽る必要があって。
読んでいて、やっぱりどこか違和感を覚えます。


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うーん、あざとい!
©峰浪りょう/小学館


演技でも可愛いものは可愛いけどな!


江火野さんに水着はやはり反則です。破壊力が凄まじい。
そんなに寄せてる感じもしませんが、あの胸部はとんでもない凶器ですよ。
指宿くんが警察だったら、銃刀法違反で逮捕している可能性すらあります。
大丈夫だよ指宿くん、可能性は無限大だから……(この辺で止めとかないと私がイブスキーさんたちに刺されそう)


当然、あんだけ年末年始で色々あった江火野さんは、本来はタロウの望む幼馴染として振る舞える状態ではありません。
ただ、江火野さんは指宿くんと話をして、タロウをイヴから解放する決意を固めています。
自分には見えないイヴの呪縛から、タロウを救うために。


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自分の気持ちを、奮い立たせる
©峰浪りょう/小学館


笑って、笑っておくれよ江火野さん……!


作り笑いもそうですが、何というか好きな人と一緒にいるはずなのに、江火野さんはちっとも嬉しそうじゃなくて。
それが読んでいて凄く悲しい。
恋をすることは楽しいことばかりじゃないけれど、納得できない振られ方をした江火野さんは、タロウの前で心から笑えていないのだ。
早く江火野さんに、心から笑って欲しい。そんな読者が大勢いそうです。

タロウを攻略せよ!

かつてサンデーで連載していた「神のみぞ知るセカイ」の主人公ならば、ヒロインの落とし方を心得ていたので、男ではありますがなんやかんやタロウも攻略する術が見えていたかもしれません。
しかし、江火野さんは恋愛素人。初心中の初心です。
もちろん指宿くんもそこは承知の上。タロウを落とすためのアプローチのポイントを、江火野さんに伝授しています。


それを実行しようとする江火野さん。作者はこの漫画がラブコメであることを覚えていたのでしょう、ラブがコメっていきます(読者の1/3はラブコメだと思ってなさそう)


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ダイレクトアタック!
©峰浪りょう/小学館


アイスになりたい(ど直球)


予想外のハプニングで、嬉し恥ずかし……という展開が非常にラブコメです。
思わず「キャー」と叫ぶ江火野さん、とっても乙女です。
でもタロウはこれを上回るダイレクトアタックを食らったことがあるからね……
あれは幸せバズーカだった……


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ニヤニヤしちゃう展開ですが、やっぱり江火野さんの反応が可愛いんですよ。

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このドキドキする気持ちが恋なのだ
©峰浪りょう/小学館


赤面する江火野さん、可愛すぎる。
良いんだよね、と自分に言い聞かせるように反復する姿は、かつて見た恋する感情に戸惑い振り回される江火野さんでした。
ちょっとだけ、まだ恋することを全身で堪能していた頃の江火野さんを見れた気がしました。


でも、それはやっぱり過去の話。
江火野さんは知ってしまった。指宿くんの過去も、初恋ゾンビのことも、タロウのことも。
タロウを好きになって、タロウも好きになってくれれば良いなと思った。
今は違う。タロウに好きになってもらわなければならない。タロウを救うために。


江火野さんと一緒にいると、自分の中の「好き」という感情を揺り動かされるのか、タロウは江火野さんを遠ざけようとします。
イヴのために。イヴと一緒にいるために。
「好きな女の子が嫌がるから」ということで、タロウは江火野さんの告白を最後まで聞きませんでした。


江火野さんの前に立ちふさがるタロウの言葉を、江火野さんは乗り越えていく……


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痛みに耐えながら、江火野さんは踏み出す
©峰浪りょう/小学館


もう二人では会わないという、タロウが敷いた境界線に、江火野さんは踏み込んでいく。
どこか悲しそうで、少し困っていそうで、色々な感情を含んだ顔で。
それでも江火野さんは、踏み込むのだ。タロウの側にいるために。


恋する乙女が強いのか、江火野さんが強いのか。
この瞬間の江火野さんは、間違いなくタロウの覚悟を超える意志を示していました。
それは、タロウの動揺から読み取ることができます。


もう二人では会わないと、目も合わさずに言うタロウに対し、「私を見て」という気持ちを伝えるかのような行動に、エビナーとしては震えそうになる。
聞いてしまえば、向き合わざるを得ないのだ。
遮らなければ、タロウは江火野さんの方を振り向いてしまうのだ。


江火野さんの行動が、正しいか正しくないかは誰にも分からない。
それでも正しいと信じて、自分ができることをしようともがく江火野さんがカッコいいし可愛い。
つまりは江火野さんをみんなで愛でようってことだよ!

まとめ


やっぱり江火野さんの一生懸命な姿は可愛いなあと思いました。
ただ、この漫画は江火野さんの嘘をつけない素直さを「弱さ」として描く部分があるので、今後そこがどう作用していくかなという部分に注目していたりします。
清濁併せ持つ強さ、というのが峰浪りょう先生の作品には流れているかなあと。


ブログでは何度も書いていることですが、恋をする嬉しさや苦しさを江火野さんが知って、その先にある江火野さんの姿を見たいと思っています。
みんなが笑える完璧な未来はきっとないけれど、江火野さんだけでなく、タロウや指宿くん、そしてイヴがそれぞれ後悔しない選択を取れることを、ただただ祈りたい……

「初恋ゾンビ」その涙が、愛しさの証

最近の初恋ゾンビは色々と凄まじい。


実に考察しがいのある展開が続いていましたが、私はシンプルにキャラの心情に迫ってみようかなと思います。
指宿くんと、江火野さん。そしてイヴ。
3人のヒロインは、今後タロウに対してどう接していくのでしょうか……?

指宿くんの涙

先週号も沢山印象的なシーンがありました。その中で1つを選べと言われたら、私は指宿くんが涙を流していたシーンを挙げます。


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溢れ出る涙


これの何が印象的かと言うと、その直前まで指宿くんは泣いてなかったんですよ。
タロウが血を流して倒れていて、タロ父が彼を大事そうに抱えていました。
指宿くんはその現場を見ながら、タロ父とイヴについての会話をしています。
つまり、指宿くんはタロウの状態を認識していたわけで。


その時の指宿くんは泣いていませんでした。
ただ、タロ父も倒れた時、指宿くんはタロ父のお腹の辺りに頭を置く形になっていたタロウを、自分の元へ引き寄せます。
それは、タロウの頭が安定していない状態だったので安定させるために引き寄せた行為だったのかもしれません。


私はそれだけじゃなくて、タロウを自分の側に引き寄せたいという気持ちが強くあったのではないかと思っています。


自分の膝にタロウの頭を置いて、マジマジと指宿くんは彼を見る。
頭から血を流している、痛々しい姿。
それを見て、指宿くんの目からは涙が溢れていました。

指宿くんが泣いているのは、タロウの痛々しい姿を見たからなのか。
苦しむタロウに何もしてあげられない自分の不甲斐なさを嘆いたものなのか。
恐らくは、その両方だったのでしょう。


彼女の表情が、泣き顔が、タロウへの愛しさを表しているのが分かって、読者まで辛い気持ちになってしまいそうでした。


今週号では、タロウ父がそんな指宿くんの姿をタロウに伝えています。


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タロウ、気づいてくれ


タロウは聡いが故に、イヴを守るために不都合なことに気づかないようにしていました。
しかしそれは、他の大切な者を傷つけるしかない道で。
イヴを選択しても良い。でも自分を好いてくれる女の子の気持ちは、きちんと受け止めて欲しい。
そうでないと、彼女たちの気持ちは行き場を失い彷徨うしかないんだ……


私はタロウの向き合わない意志を尊重したい気持ちもありましたが、やはり向き合わない限り誰も前に進めないのでしょう。
1つ分かっていることは、タロウはどの選択を取っても辛いということかな……

今後への布石

先週号と今週号で、まーた多くの布石が散りばめられています。
こんなに考察しがいのあるラブコメは本当に珍しいと思う。
もはやラブコメじゃなくて、ラブシリアスだよねこの作品(笑)


例えば、先週のもう一人のイヴ。


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別人の影が見える


イヴがタロ父の初恋ゾンビに取り込まれそうになった時に出現。
タロ父の初恋ゾンビを食べるという、これまでに無い動きを見せました。


で、イヴに見えた別人の影というのがまた気になるところで。
私はタロウ母かなとも少し思ったんですが、恐らくキョーコなのでしょう。
容姿というよりは、このシーンで示したかったことを考えると。


私がタロウ母と思ったのは、タロウ父の初恋ゾンビにはやはりどこかタロウ母の影があり、それを食べたイヴに影響が出た……と思ったから。
ただ、「そう望んでしまうから」という言葉から考えると、キョーコの可能性が高いでしょう。
なぜなら、8巻でキョーコがイヴに伝えたことこそ、初恋が成就することが初恋ゾンビの「本当の望み」だということなのだから。


もう一人のイヴは、キョーコの影を見せることでそれを暗示していたのだと思います。
タロウが隠していることは、指宿くんが女の子であるということ。
そしてイヴがそれを知れば、タロウの初恋が成就されることを……望むのでしょう。
例えそれで、自身が昇華(浄化でもいいけど)することになっても。


この演出力は本当に凄い。


ちなみにこの記事を書くまで、自分の中でも上記が上手く整理できていませんでした。
文章にするって大事だね(知らん)


で、少し気になり始めているのは、タロウがこのままイヴといるのは危険だと思い始めている人が増えていること。
タロウ父もそうですが、今回の件で一姫もそう思い始めている節があります。


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いつになく、真剣な姉の言葉


指宿くんは負荷がかかるような行動をしなければ大丈夫だろう……とこれまでは思っていたかもしれませんが、今回の件でタロウを守りたい気持ちが強くなっているはずです。
だからこそ彼女は、イヴの昇華の道を探る。
例え、自分の恋が成就しなくても。


久しぶりに、私の大好きな幼なじみが登場した時に、今後何が起こるかを私は察しました。
ああ、指宿くんは本当にその選択を取るのだな……と。


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いつも通りを装う、挨拶


私は江火野さんが、いつも通りを装う姿が悲しくて仕方なかった。
辛い気持ちをこらえているのが、容易に読み取れてしまうから。


江火野さんを見た時のイヴの反応が、伝えている。
それは指宿くんが、江火野さんとタロウを結ぼうとしていることを。
それが最も良い形だと信じて……いや、思い込もうとして。


何というか、指宿くんはいつも一人で背負い込もうとしちゃうんですよね。自分の気持ちを押し殺して。
ただ、指宿くんの気持ちを知った時、タロウへの想いを知った時、江火野さんはどう思うか分かってない。
友達である江火野さんが、指宿くんが自分の気持ちを殺して、自分とタロウをくっつけることを良しとしないことを想像できていない。


私は江火野さんに指宿くんの気持ちを知ってほしい。
受け止めて、でも譲ったりせず、ちゃんと対等に並び立とうとしてくれると思う。
私は江火野さんの弱さも認めてあげたい。多分苦しむと思う。眠れない夜を過ごすかもしれない。
でも悩み苦しんだ先に、輝こうとする江火野さんが見たい。


エビナーの私が信じないで、誰が江火野さんを信じるんだ……!!


ということで、まだまだタロウや指宿くん、江火野さんには悩み苦しんでもらいたいと思います。
この二度と体験できないような青春を駆け抜けた後の彼らに、私は出会いたい。
どんな姿になっているか、それを見届けたいのだ……

まとめ


様々な布石が散りばめられているので、読み返す度に新しい何かを見つけている気がします。
難しいことも多いけど、キャラの「愛しさ」が伝わってくる作品が好きな私にとって、初恋ゾンビは最高の漫画なんです。
届けたいのに届けられない愛しさに、いつも胸が苦しくなってしまうのだ……


今後しばらく、鍵を握るのは指宿くんの行動でしょう。
タロウと江火野さんに、どのように干渉していくのか……気になって仕方ありません。


江火野さん関連のポイントは、タロウにあげた手袋でしょう。
外にいる時のタロウは、ずっと上着のポケットに手を入れています。


それは、手袋をつけなくてもいいように。
すれば江火野さんを意識してしまうから。
この行為自体が、意識している証拠でもあるのですが……はたして。


©峰浪りょう『初恋ゾンビ』/小学館

コミティア126で出会ったおすすめ同人誌の感想まとめ

今回のコミティアはスタッフ以外では、トップ100に入るくらい先に会場入りしたと思いますが、それはもうたっぷりとイベントを堪能しました。
最近は、じっくりコミティアを楽しめる機会が少なくなってしまっていただけに、今回はもう楽しくて仕方ありませんでした。
ということで久しぶりに、コミティアで出会ったおすすめの同人誌の感想を書いていきたいと思います!

完全無欠のハッピーエンド(前編)

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表紙の作りから最高


8月のティアは行けなくてウミノさんの作品が直接買えなくてむせび泣いたんだよなあ……
今作は前後編らしく、妾の子である王女とひとりの悪魔を中心に描いています。
絵の力強さくる説得力が、重厚な世界観を作り出していて、もう……こういうファンタジーが読みたいんだよ私は!


妾の子である主人公は自分が疎まれていると思っていた。
望むものなど、惜しいものなどはなかったから。
命を対価とした悪魔との契約を交わしたはずだったのに。見えていなかった愛が、そこにはあって……というお話です。


誰かに優しくしたいと思う。誰かの幸せを願う。
それが上手く言えなくて、伝えられなくて。
だからこそ、それが上手く届いた時に心が揺さぶられるのだと思わせてくれるような作品なのだ……!


前編なので、タイトル通りの結末を迎えるかはまだ分からないけれど、それを確かめたくて仕方ない気持ちでいっぱいです。
ちなみに8月のコミティアで出された『妻への旅路』は最高of最高だからみんな読もう!

サークル情報
ウミノサナナ(わくらば)
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ねこデート

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猫になりたい……


友人のudさんにバニ学を教えてもらって、そこからドハマリして今回まとめ買いしたサークルさんの最新作。
婚活している男性と、猫をデートに連れてくる女性の話です。
……いや猫をデートに連れてくる女性って相当だけどな!?


短い話の中で、男性が過去の嫌な思い出を話した時に、その苦手意識の裏にあった優しさに気付ける女性の魅力を描いて、読んでいてニヤニヤしちゃうんですよ。
ちなみに女性の名前は伊勢さんというんですが、赤面顔が可愛いし、ちょっとフワッとした感じがめちゃくちゃストライクでした。
伊勢さんみたいな女性と、私も!お付き合いしたい!!(願望)


webで連載中の『私立!星乙女学園バニーガール学科』も、とても面白いのでぜひ読んでみて欲しい。
卒業生の進路が気になる学校のコメディ漫画です(ぉ


サークル情報
没(bossanism)
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私立!星乙女学園バニーガール学:私立!星乙女学園バニーガール学科

平成の方舟

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揺らめいている感じが良い


未来を生きたくない女性と、それに付き合う男性の話です。
私はu-temoさんの作品は同人誌も商業で出している作品も買っていますが、話の作り方が好きです。
社会人の話だとどちらかが働いていないパターンが多いんですが、今回は両方働いてません(笑)


そういう、今を輝けない人たちが、懐かしく楽しかった過去である、「平成」に留まりたいというストーリーは、そんな退廃的なと思いつつも共感できる部分があります。
1番楽しかった日々に戻れるなら……そう思ったことがある人も、少なくはないはずだから。


ただ一人、箱に閉じこもる訳ではなく、彼女はある男性を「平成」に留まる同士に誘う。
彼を選んだわけは、言われなくても分かるストーリーなのが良い。
ちょっとしたやりとりにニヤニヤしてしまうけど、彼女を前に進める希望がちゃんと現れてくれる優しい物語が好き。


サークル情報
U-temo(テクノストレス)
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偶像は愛する人のために

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誰かに向けた笑顔


アイドルが恋をしても良い世界線の話。
いやアイドルも恋して良いんだけど、上記のように書いてもおかしくはないこの世界がどこかおかしいのではないか(真面目)


あむぱかさんの「好きな人がいる女の子は可愛い」という想いが詰まった作品です。
恋する女の子は可愛いと常日頃から言っているので、共感しかない!
ファンもそれを理解した上で応援してくれる、優しい世界……


もちろんそれに馴染めない人もいて、この作品はそんな男性が主人公です。
でもそれを吹き飛ばしてくれるようなアイドルに出会えたら……ね。


良いアイドル漫画でした。
どうでも良いけど、会社の同僚がコミティアに行くと私に必ずあむぱかさんの幼馴染本を買ってくる。
私それ持ってるから!(同じ同人誌が3冊ある状況)


サークル情報
あむぱか(おでんランチ)
Twitter:あむぱか🐻3日目東ツ60a (@amupaka) | Twitter
pixiv:「あむぱか」のプロフィール [pixiv]

中世ヨーロッパのフットボール

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ただただカッコいい


表紙がもうカッコよくて買いました。
中身は騎士たちによるフットボール……というから日本人が認識するラグビーからサッカーが生まれたきっかけ的なものを描いています。
キャラクターを強く掘り下げるわけではないのに、自然とキャラクターの特徴が浮かび上がってくるのが素晴らしい。
スピーディーに進む展開が楽しく、次はどうなる!?みたいな気持ちで読み進めてしまいました。


力強い線で、動く騎士たちの迫力も倍増。なんというか……カッコいい!
この方の作品をもっと読んでみたいと思わせる魅力がありました。
イブニングに読み切りを掲載していたとのことですが、チェックできていなかったことが悔しいレベル。


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12Log(12Log)
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本当にやることがない魔法少女

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なんて自堕落な表紙なんだ……!


魔法少女というと、世界に何かが起きていて、それを解消するために人間の少女が変身するもの……というパターンが多いと思います。
本作もそういう設定なのですが……残念、世界に平和が訪れていた!
平和なのは良いことなんですが、魔法少女のパートナーたる妖精にとっては、魔法で魔獣を倒したり人を助けたりすることでゲージを貯める必要があるらしいから、何か事件よ起きてくれ……!と願ったりするものすごーく平和な魔法少女漫画です。


魔法少女漫画のはずですが、視点を考えると完全に妖精漫画。
読んでいてほんわかする(笑)


表紙から魔法少女が寝そべっているからな……多分5分後には寝てる。
ちなみにこの世界の魔獣は自衛隊でも倒せるらしい。魔法少女を育てることが一人前の妖精になるための試練だけど、世界が平和な時の難易度高くて大変だなあと思う。
これが就職氷河期か(違う)


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おーみや(Happa)
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セレモニーひかりぼし

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メガネのお姉さんに惹かれる


私、眼鏡の女性好きなんだよなあ……という感じで表紙に吸い寄せられました。
葬儀社に就職した女性が奮闘するお話です。いや奮闘していく予定のお話なのか……(笑)


今回は1話目ということで、葬儀屋に就職して、仕事として初めてのお葬式を体験する部分を描いています。
その場しのぎで調子のいいことを言ってしまうタイプの主人公で、現場では苦労してしまうわけですが、葬儀を通してこれからどういうことを体験していくのかなあという部分が楽しみです。
葬儀というと少し重そうなイメージですが、本作はコメディータッチに描かれていて読みやすい構成。
その上で、葬儀を通して故人の人となりや、残された人たちの想いを描いていて、暖かな何かがじんわりと心に染み込んできました。


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船窪カオリ(卓上ヘブン)
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ファイアーメイジ

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読み終わってからもう一度見たくなる表紙


私は普段壁サークルの作品は買いませんが、模造クリスタル先生が出ているなら別です。
会場して即買いました。委託販売あるかも分からないから……!


中身は私の大好きな『スペクトラルウィザード 』と同じ世界観……というか続編なのかな?
危険な魔道書を多数有した魔術師ギルドが違法なテロ組織と認定され、魔術師は散り散りとなり逃亡生活を送っているという世界のお話です。


可愛いキャラが、どこか退廃的な空気の中で生きていく姿を『スペクトラルウィザード』では描いていましたが、今作はもう少し前向き。
この人はやっぱり漫画が上手くて、デフォルメ的な独特な絵柄でありながら、可愛さをカッコよさを両立させてくる。
主人公は、ろくに魔法が使えない少女。師匠を亡くしてから日々を漫然となく過ごしていて。


その少女が最後のページで見せる立ち姿が、内容をしっかり読んでからみると最高にカッコいいから痺れてしまう。
確固たる意志があるわけではなく、しかし逃げるわけでもなく、様々な感情を含みながらそこに立っている姿が、とにかく印象的。


早く続きを……続きを読ませて下さい!


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模造クリスタル(模造クリスタル)
HP:模造クリスタル - The Imitation Crystal

白魔道士シロップさん

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癒し(笑顔)


疲れている時に読みたい漫画。
心を癒やしてくれるのは……おっぱいなのである(疲れている)


ヒロインは、抱きつかないと回復魔法が使えないというヒロイン。(巨乳)
設定だけで最高かよと言いたくなる。
ちなみに主人公をパパと呼ぶ。なんかこう……そういうプレイをしているような気分にさえなってしまう(笑)


ぎゅうぎゅうと言いながら抱きついてくる姿は、とってもえっちだなと思いました。
まあ戦闘中にそれをやられる主人公は溜まったものではないけど。
敵と理性、2つのものと戦わないといけないからね!!


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ちると(アオヒモファミリア)
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cocoは笑っていた

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手に取りたくなるような表紙。こっちを見る目が好き


漫画というのは言葉にし辛いものを形にして、行き場の無くなりそうな気持ちの先を描くこともできる。
そんなことをこの作品は感じさせてくれました。


常に自分の上を行く存在。嫌いと言っているのに、目についてしまう。
そんなモヤモヤした気持ちを、短編で上手に昇華していて、読んでいて少し幸せな気持ちにさせてもらいました。
感情を吐露するシーンが好き。悔しいとかそういう劣等感は、綺麗事じゃない。
綺麗事じゃない部分を受け止めて、その上で導いてあげているのが素晴らしいのだ。


素敵な作品でした。満足!


サークル情報
櫻シノ(ShandyGaff)
tumblr:無色透明
pixiv:「櫻シノ」のプロフィール [pixiv]

まとめ


毎回コミティア感想記事では書いていることですが、本当は買った同人誌全ての感想を書きたいのだ……!
しかし感想を書き始めてからすでに3時間を経過していたり、コミティアで出会う作品が好きだからこそ、書く感想に熱が入り時間がかかってしまう。


買うまでに至った作品は、私にとって何かしら魅力的だったということなので、それが何かというのを残しておきたい気持ちでいっぱいです。
というか、そういう気持ちを作者に伝えたい。書き手と読み手の距離の近さは、コミティアのような同人即売会の大きな魅力だと思います。


こんな風に思っているのに、未だにプッシュ&レビューにも応募できてない不甲斐なさよ。
伝えたい。あなたの作品は面白かったよと伝えたいのだ!
もちろんそれはTwitterでも何でも良いのですが、140文字じゃ想いは伝えきれないので、ブログなりプッシュ&レビューなりで残していきたいなあと考えています。


コミティアは楽しいよ!

ということで最後に、ウミノさんのコミティア応援漫画のリンク貼っておきます。
みんな漫画が好き!描くのも読むのも楽しいよね!というあの空間が最高なのだ……!


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